興味関心や得意なことで未来を切り拓き、
社会で活躍し貢献する、自立・自律した生徒を育成するための
教育体系
キャリア教育とは何でしょうか。文部科学省によると、「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育が「キャリア教育」です」とあります。
これを成女では、「一人ひとりの興味関心や得意を極限まで伸ばし、社会に出てから活躍し貢献するための準備をすること」と捉えています。
ですので、成女の学校生活は、授業も部活も行事も、すべてがキャリア教育につながっています。大学名や偏差値に惑わされることなく、学部学科にこだわって、自分の興味あること、好きなこと、将来やりたいことを大切にしています。
成女では、興味関心や得意なことを中心にキャリアプランを描いて行きますが、勉強も必要です!
興味関心を見つけるためには知識が必要ですし、興味関心を広げたり深めるためにも知識は必要です。
逆に言えば、知識が不十分だと、興味関心は狭い範囲での比較でたまたま選ばれたものになってしまいますし、深掘りできずに中身の薄いものにとどまってしまいます。学力をしっかりつけることは必須です。
一人ひとりの学力を効果的にアップさせるために、英数国理社の主要5教科において科目別習熟度別授業を導入します。
標準クラスでは、生徒の興味関心を引き出しながら基礎力をしっかりとつけ、応用力を求められる内容に導いていきます。
上位クラスでは、基礎知識をベースとしてより主体的に学び合い、「なぜ」「どうしたら」という問いを元に、より深く発展的な内容へと進んでいきます。
また、習熟度別授業は、科目別特待生制度とも連動しています。
2026年度より、将来の進路を意識した「専攻」制度を導入します。いわゆるコースに近いものですが、それよりも柔軟性のある制度です。
生徒は人文・芸術・社会・生活・自然科学の5分野から専攻を1つを選択します。自主研究ゼミはこの5つに分かれて活動し、また、一般教科の選択科目も専攻ごとに基本パターンが組まれますので、将来の進路に応じた適切な科目を履修することができます。
さらに、生徒の進路によって基本パターン以外の科目を選択したい場合は変更可能ですし、途中で志望進路が変わった場合も、翌年度に修正可能ですので安心です。
これがキャリア教育の最先端を行く成女の「専攻」制度です。
探究学習とは、自分で問いを立て(課題発見力)、自分なりの創造的な答えを探す(課題解決力)営みです。予測不可能で答えが一つではない時代に、最も必要とされている力と言えます。
成女では、この探究学習を自主研究ゼミと呼び、キャリア教育と融合させて取り組んでいます。せっかくの探究学習を趣味や流行に乗せて行うのではなく、自分の進路に関連付けて取り組むことで、自分の将来を深く探究することができるのです。
自分の進路を高校時代から深く探究して発表するという経験は、大学入試や就職活動でも大きなアピールになっており、即戦力人材として各方面で高く評価されています。
高1の前半は探究基礎。問いの立て方や仮説、調査について実践演習を行い、9月にはポスターセッションがあります。後半は大学と連携してグループ研究に取り組みます。
高2からは個人研究に移ります。7月に研究構想発表、11月に中間発表、2月にまとめのプレゼンテーションを行います。
高3ではさらに研究を掘り下げつつ、大学入試にも活かしていきます。最終的には卒業論文を書き上げます。
探究学習は、自分でテーマを見つけて、自分なりの解決策を探るという点で、大学での学びや、社会に出てからの仕事に通じるものです。そのため成女では、探究学習を大学と連携して行い、よりハイレベルな学びに挑戦しています。
各ゼミ単位で分野が共通する大学の学部と連携したり、生徒個人単位で大学の学部の研究室とご一緒させていただくなど、本格的で濃密な高大連携を展開しています。
生徒が大学に出向いて実験をしたり、大学の先生が本校にお越しくださったり、オンラインで密に協業したり、そのスタイルは様々です。
企業との連携は、大学との連携とはまた違ったワクワク感を生徒にもたらしてくれます。社会とつながり、プロの方々からリスペクトされながら共に活動できる経験は、生徒の自己肯定感を高め、さらなる成長意欲をかき立ててくれています。
成女の数ある産学連携プロジェクトの中で、最も人気なのがゴディバジャパン株式会社とのプロジェクト活動です。希望者から選ばれたメンバーたちが、六本木の本社ビルを訪れたり、みんなでスイーツの試食をしたりと、ワイワイと楽しく活動しています。
社会に出たら、自分を周りに表現し、仕事で成果を生み出していくことが大前提。せっかく希望の進路や職業に就くことができても、自分が何が得意で何がしたいかを、周りに適切に表現できなければ、やりたいことができるとは限りません。
なのに、学校ではインプットの連続で受け身の時間が長いのも実情。社会に出てすぐに自己表現ができて、アウトプットをしていける人は限られています。そんな矛盾を解決するのが、成女の表現教育です。
一人ひとりの個性や志向性に合わせた自己表現力を伸ばすために、全生徒が必修で受ける授業です。
ボイス、トーク、エッセイ、ヴォーカル、デザイン、フォトの6種のクラスから選択します。
自己表現と言っても、自信がなければできるものではありません。本授業では、まず自分を知り、自分を認め、自己肯定感を高めながら自分を表現する。このサイクルを何度も繰り返しながら進めていきます。
各クラスには外部から専門講師をお招きして、成果につながる本格的なカリキュラムを熱く展開しています。生徒たちは、2月に行われる発表会の「パフォーマンスフェスティバル」で集大成を披露することを目標に取り組んでいます。
自信がないから声が小さい。声が小さいからうまくいかない。この悪循環を逆転させるために、自分の本当の声を見つけ、自信を持って話せるようにして、人生を豊かにするのがボイスクラスです。
講師はボイストレーナーとして活躍中の青柳静佳先生です。
大勢の人の前で話すのが苦手。何を話せばいいかわからない。トークについて学んだことがない。大学入試に面接がある。自分の声が嫌いだけど変わりたい。。。
そんな人にお勧めなのがこのコースです。基礎から少しずつステップアップしながら、人前で話すことが平気になれるようにレッスンしていきます。
著書「人前で輝く!話し方」などで知られる、現役フリーアナウンサーの五戸美樹先生が、声から話し方・話の中身までを優しくトータルサポートしてくださいます。
言葉の力を自分のものに。対話しながら、頭の中にあるイメージや伝えたいことを文字にして表現するクラスです。最初は仲良しの友達に話しかけるように書くことから始めます。書くことを楽しんで、知らなかった自分に出会う。そして将来社会で発信していく力を目指します。
歌を歌うことを通して、全身を使って表現する力、音楽や言葉を楽しむ力、自分自身を知る力を身につけていきます。
「私」というフィルターを通して楽曲を自分のものにし、人前で表現できる力を身につければ、演奏はもちろん、プレゼンや仕事でも役に立つ万能の能力になります。
講師はミュージカル俳優などとして活躍中の伊佐旺起先生です。
デザインとは、自身のセンスやスキルを使って誰かの要求を実現するために物事を設計することですので、自己表現力と社会性が必要です。
このクラスでは、主に紙媒体の制作を通してデザインスキルを身につけ、他者のために貢献することの喜びを学んでいきます。画の上手下手は問いません。
ビジュアルコミュニケーションの存在感がますます大きくなる今の時代にぴったりの、写真を通して自己表現力を育むクラスです。自分を表現する技術を磨き、潜在能力が引き出され、自己肯定感が高まり、皆さんの将来につながっていく。これが普通の写真教室とは違うところです。
動画制作にも取り組んでいます。
グローバル人材になるために大切なことは、英語の試験で高得点を取ることだけではありません。成女では、英語を使えるかどうかが一番大切だと考えています。
これこそが、成女の目指すグローバル教育です。
実用的な英語力が身につけば、どんな職業に就いても大きな武器となります。英語は言葉。英語は文化。英語はもう一つのあなたを作ります。
朝の継続学習の時間を利用して、英語の多読に取り組んでいます。英国のオックスフォード社が提供するOxford Owlのサイトにある洋書から、一人ひとりのレベルや興味に合った本を選んで、楽しく読み進めます。イラストや写真が豊富な初心者向けから本格的な読み物まで、本の種類はさまざま。WEBコンテンツだから音声も入っていて、聴いて・読んで・理解する学習が可能です。もちろん自宅で読むこともできます。
旺文社が提供する学習アプリのタンゴスタ!を使って、英単語を強化しています。通学中の時間なども活用して、自分のペースでいつでもどこでも学ぶことができます。毎週新しい範囲の単語を身につけ、週末の確認テストでしっかり定着させていくサイクルです。
海外にいるネイティブ講師とリアルタイムでオンライン接続し、マンツーマンの英会話レッスンを行います。授業にも取り入れているほか、自宅で実施することもできます。英語で話すしかない1対1のシチュエーションですが、生徒たちは苦にせずに、ジェスチャーや笑いを交えながら積極的にコミュニケーションを取っています。
英語に触れ、文化を知る。
成女では春と夏の年2回、ニュージーランドの4年生国際大学IPUニュージーランドへの短期留学を実施し、グローバルレディを目指す皆さんの学びをサポートしています。
Student's Voice
初めての留学は不安もありましたが、想像以上に楽しく、自分を大きく前進させるきっかけになりました。単語だけでも充分通じましたが、スピーキング力をもっと上げて、次に海外に行くときにはさらに会話を楽しみたいです。今回の留学をきっかけに他国の文化に触れ、世界は広いと思いました。これから色々な国の文化に触れる楽しみができました。(高2 M.A.)
英語がとても不安でしたが、この留学を通して、殻に閉じこもるのではなく積極的にコミュニケーションを取ることが大切だと知りました。ホストマザーが教えてくれた「ニュージーランドは自己主張の国だから」という言葉が私を変えてくれた気がしました。「間違えたらどうしよう」と考えるのではなく、ジェスチャーを使いながら自分なりに会話をしたことで、自分の殻を破って、恥ずかしかっていた弱い自分を変えることができました。(高1 A.S.)
成女では「全員がリーダー」を目指します。
一人ひとりが率先して考えて自ら行動することも、立派なリーダーシップだからです。
学校のルールは自分たちでつくる!
学校生活をどうしたら良くしていけるか。校則などのルールも、学校が決めたものに従うだけではなく「どうあるべきか」を生徒会幹事が中心になって自分たちでとことん考えていきます。
自分たちで決めたルールだから、責任も自分たち。自立・自律の精神が自然と生徒たちの中に育まれていきます。
学校行事は生徒主導で運営する!
体育祭や文化祭はもちろん、学校行事は基本的に全て生徒会が企画運営しています。
「どうしたら去年よりもっと盛り上がる?」「どうしたらもっと喜ばれる?」という問題意識を常日頃から持って行動しているだけあって、先生たちもアッと驚くアイデアが、どんな行事でも尽きません。
先輩が後輩を育てる!
学年を越えて、何事にも生徒が一丸となって取り組むのが成女生のいいところ。先輩が後輩にアドバイスをしたり、後輩が進んで先輩を手伝ったりということは普通の光景です。
また、入学前の受験生への学校説明会の運営なども行います。どんな学校かを熱く説明する姿には、「自分たちの伝統を受け継ぐ後輩は、自分たちでお誘いしたい」という気持ちが表れています。