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成女学園中学校・成女高等学校のブログです。学園の日々の様子を、学校長および編集委員が中心になってお届けします。

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学校長より

勉強は少し無理をして努力すること

更新日:2011年11月14日



 体育祭や創立記念祭という大きな行事を無事にやり終え、今学期も充実した2ヵ月半が経ちました。暦の上では立冬が過ぎ朝晩こそ冷え込みますが、これからは勉強に集中できる絶好の季節です。

 今朝は全校朝礼で、教師にとってお決まりの題目、勉強についての話をしました。勉強することは生徒にとっての本分ですが、家庭や学校で耳にタコができるほどその言葉を投げかけられてきた生徒は多いと思います。自分自身で分かりきっていることを、ことさら人に言われると素直な気持ちになれないこともあるように、勉強も人から押しつけられると、かえって熱心に取り組めないことがあるものです。しかし、それでも周りが言わなければならないほど、勉強は生徒のこれからの人生にとって大変重要なことです。本来、「勉強」という言葉には「気が進まないことでも少し無理をして努力すること」という意味があり、「勉」という字は女性が出産する様子をかたどったものだそうで、「産みの苦しみ」を表しているのかもしれません。いい結果を生み出すためには、ある程度の苦しみは避けて通れないということでしょうか。また、勉強は義務ではなく権利であり、新しい自分を発見するためのチャンスです。生徒には、毎日コツコツと努力することで、少しずつですが着実に自分が変っていくのを実感してもらいたいものです。そしていずれは、周りから強要されたり人に頼ったりする勉強ではなく、自分から進んで勉強に取り組むことによって、解る喜びや知る喜びを感じてほしいと思います。

 期末テストを1ヶ月後に控えた生徒に、言い古されてはいますが『学問に王道なし』という言葉を贈りました。王様が通るのにふさわしい近道は、残念ながらどこにもありません。楽な方へ、やさしい方へと流されずに、コツコツ学んで力をつけてほしいと願うばかりです。

〔学校長〕




創立記念式を終えて

更新日:2011年11月01日


 本日、爽やかな秋晴れのもと成女学園の創立112周年記念式が行われました。生徒はもちろん私ども教職員にとっても大きな慶びです。この佳き日を迎えることができたのは、学園を巣立っていった多くの卒業生ならびにその保護者の皆様、そして先輩教職員の方々のご尽力によるものと、改めて深く感謝申し上げる次第です。


 今年は東日本大震災をはじめ台風やそれに伴う集中豪雨など日本各地で大きな災害に見舞われ、現在も多くの人々が厳しい試練に直面しています。人は誰でもさまざまな試練に遭いますが、その時に「今さら」と思って希望を失うのか、あるいは「今から」と思って希望に燃えるのか、「今さら」と「今から」とでは、生き方においては大きな違いが出てきます。そこで、今年の創立記念祭のテーマは「希望」(~Toward Our Brilliant Future~)と決まりました。希望は本来自分自身と向き合う中で沸き起こってくるものですが、人との繋がりを通して単なる空想に止まらず、いつかは実現に結びついていくことがあります。本学園も、理想の教育をしたいという創立者の「希望」と、そこで学びたいという生徒の「希望」とが結びつき、112年前に「0」からスタートしました。それから1世紀以上経った現在でも、その思いは脈々と受け継がれています。学園の教育目標は、「時代に即した女性としての教養と温かさを備え、理想に向かって労を惜しまず努力する生徒を育てる」ことですが、その根底には「自立した女性の育成」を目指すという“建学の精神”が流れています。


 それぞれの時代時代に関わる生徒や教職員一人ひとりがその精神を受け継いで100年以上の歳月が流れましたが、現在成女に関わる生徒や教職員がそれぞれの立場で本分を全うすることが、学園の新たな発展に繋がるものと確信しています。一人ひとりが抱く希望の中身は当然異なりますが、みんなで建学の精神を共有し、記念祭のサブテーマである「輝かしい未来」に向かってそれぞれが悔いのない学校生活を送りたいものです。


〔学校長〕



防災の日

更新日:2011年09月01日

 きょうは「防災の日」です。おそらく全国的に「防災訓練」が行われたことでしょう。本学園でも始業式のあとに全校をあげて実施し、「東日本大震災」を意識して例年以上にだれもが真剣に取り組みました。この震災は発生から既に半年近く経ちますが、今も私たちに多くのことを宿題として残しています。万一に備えての訓練を怠らないことは言うまでもありませんが、マニュアルに頼るだけでなく状況に応じた柔軟で迅速な対応の大切さも改めて知らされました。「防災の日」の意義がますます強まったと言えるでしょう。
 ところで、この日が制定されるきっかけとなったのが、「関東大震災」だということはよく知られていますが、それ以前にも「安政地震」という大きな地震が起こり、津波による被害も甚大だったそうです。このように、災害はまさに忘れたころにやって来るようです。ちなみに、安政地震をもとに『稲むらの火』という作品を書いた小泉八雲 (ラフカディオ・ハーン)が、かつて住んでいたという史跡が学園内の一角にあります。その読み継がれている感動的な物語とともに、本学園では震災の恐ろしさを生徒たちに語り継がなければならないと思います。

〔学校長〕

第1学期始業式を終えて

更新日:2011年04月07日

 心地よい春の陽射しとともに新たな年度を迎え、先日5日の入学式に続き、本日は始業式を執り行うことができました。しかし、これまでに類を見ない大きな災害に見舞われ、新学期を通常に迎えることのできない学校もあります。被災地でなくても不安な毎日が続き、つつがない日常生活の大切さとともに、本学園で教育活動ができる有り難さを改めて実感しています。政治や経済など国内外で変化の激しい状況にある中、さらに自然災害や原発事故などが加わり、とても厳しい年度の始まりですが、こういう時だからこそ、目の前のやるべきことを一つひとつ着実に取り組んでいかなければならないと思います。本日の式典では、生徒一人ひとりが学校生活を送ることができる幸せをかみ締めているようでした。

〔学校長〕

学年末にあたり

更新日:2011年03月23日

 この度の大震災は、いまだに全容が明らかではありませんが、国難ともいえる甚大なもので、日本全国が深い悲しみと憂いに包まれております。被災されました多くの方々にお見舞いを申し上げるとともに、お亡くなりになられた御霊に哀悼の意を表したいと思います。併せて、被災地の一日も早い復興を心よりお祈りいたします。

 本学園では、生徒の安全を最優先に考え、先日の高校卒業式に続き今春予定しておりました修学旅行も止む無く中止といたしましたが、幸い、本日の中学卒業式ならびに終業式は内容を一部割愛して執り行うことができました。今後も、計画停電をはじめ頻発する余震などに伴い、不便で不安な生活が続くでしょうが、新年度より落ち着いた学校生活が取り戻せることを祈念して止みません。

〔学校長〕

明けまして おめでとうございます

更新日:2011年01月08日

 新年を迎え早1週間が経ちましたが、成女学園ブログをご覧の皆様におかれましては、お健やかにご越年されたこととお慶び申し上げます。

 本学園においても今朝の始業式を無事終了し、いよいよ年度の締め括りである3学期の教育活動が始まりました。凛とした表情で式に臨む子供たちの様子を眺めていると、今年への意気込みが伝わり、この1年の希望を見るようで頼もしい限りです。私ども教職員もその気概に応えるべく、生徒の一層の成長を願って教育に励んでまいりたいと思います。

 年頭にあたり、皆様におかれましては卯年にあやかり更なる飛躍の年となりますことをお祈りするとともに、今年も本ブログをご覧くださいますようお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

〔学校長〕

創立111周年を迎えて

更新日:2010年11月01日

 朝夕の冷え込みで校庭の樹々の葉が色づき始め、4号館(南校舎)に絡まる蔦の葉が散りゆく季節となりました。枯葉の舞い散る校庭をこれまでに多くの卒業生が踏み締めてきたことを想うと、今では目には見えない幾重にも重なる足跡に深い感慨を覚えます。このように、本格的な秋の訪れを感じる本日11月1日の佳き日に、成女学園の111年目となる創立記念式を迎えられたことを、大変嬉しく思います。

 学校の歴史や伝統は、良し悪しはともかく、時が経てば結果として付いてくるものですが、物事には同じことを長い間続けていると、次第に効果が薄れてきたり収穫が減ってきたりするという難しい一面があります。そういう意味では、成女も例外ではないのかもしれません。しかし、何も後ろ盾のない本学園が、明治32年以来、時代の流れに振り落とされずに1世紀以上もの長きにわたって存続してくることができた最大の理由は、いつの時代においても生徒や教職員の皆さんが自己を実現するために一所懸命努力してこられたからだと思います。つまり、生徒や教職員の立場で、それぞれの本分を全うすることに心を砕き、力を尽くしてこられたからに違いありません。

 イギリスのある有名な歴史家の書物に、「歴史とは過去と現在との対話である」という言葉があります。歴史は単に事実を羅列したものではなく歴史を意味づけるのは現在である、ということではないでしょうか。そして、未来はその歴史の中に既に示されている、ということかもしれません。そのように考えると、成女の未来は、現在成女に関わる生徒や教職員に託されているということになります。奇しくも、今年の記念祭のテーマは「革命」と決まりましたが、英語の「革命」(revolution)という言葉には「循環、繰り返し」という意味もあります。まさに、蔦の葉が季節を迎えて繰り返し生まれ変わり蔦の成長を支えているように、私たちも時代ごとに入れ替わり学園の発展を支えているような気がいたします。

〔学校長〕

年頭にあたり

更新日:2010年01月08日

 新年あけましておめでとうございます。読者の皆様におかれましては、この2010年を健やかにお迎えになられたことと、お慶び申し上げます。

 初春の寒さ厳しい中にあっても、校庭の梅の樹々を見ると、既に蕾が膨らみ春の息吹が感じられます。新春を言祝ぎながら、今朝の清々しい気候の中でこれからも本校が展開していく教育活動のことを思うと、身が引き締まり厳かな気持ちになります。学園の創立者が抱いていた教育への情熱を引き継ぎ、今年も生徒一人ひとりが各自の特性を伸ばし、自己実現を図りながら自立した聡明な女性、優しく誠実でたくましい女性へと日々成長していくことを願いつつ、私ども教職員一同、教育に励んで参りたいと思います。

 皆様には、昨年一年間、本ブログをご愛読いただき、誠にありがとうございました。今年も学園の日々の様子を発信して参りますので、ご覧くださいますようお願いいたします。また、この一年が皆様にとりまして更なる飛躍の年となることを心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

〔学校長〕

二学期を終えて

更新日:2009年12月24日

 今学期の始業式は汗ばむ陽気でしたが、今朝の冷え込みは厳しい寒さで、長い冬の訪れを思わせます。また、校庭の樹々や街路樹もすっかり落葉し、季節の移り変わりを感じます。

 夏休みが明けてから新型インフルエンザの感染拡大が懸念される中、学園では先学期に引き続きその予防に全校あげて取り組んで参りました。幸い大きな影響もなく予定していた教育活動を滞りなく行うことができました。行事においては、体育祭を皮切りに創立記念祭などを無事になし遂げ、緊張努力の連続だった二学期もきょうで一つの区切りを迎えました。また、今学期は年度の中間にあたる学期で、生徒会や部活動においては上級生の役割を下級生が引き継ぐ大切な節目の時期でもあり、それぞれの学年の特徴的な様子が見受けられました。どの学年の生徒も新しいことに挑戦しながら目まぐるしい四ヶ月を乗り切ったことにより一段とたくましさを増すなど、今後のさらなる成長が楽しみです。

 今年一年間、本ブログをご覧いただきまして、ありがとうございました。読者の皆様には良い年末年始であることをお祈り申し上げます。

〔学校長〕

創立記念日を迎えて

更新日:2009年11月01日

 秋の深まりとともに校庭の樹々も色づき始め、錦織り成す大変美しい季節を迎えました。心配された新型インフルエンザの影響も少なく、本格的な秋の訪れを感じるきょうの佳き日に、本学園の110年目の創立記念日を迎えられたことを、大変嬉しく思います。
 ところで、「温故知新」という言葉があります。「故きを温ねて新しきを知る」ということですが、この周年行事がまさしくそのときです。本学園の創立に携わった当時の人々の、「こんな学校にしたい」、「こんな学校であって欲しい」という切なる願いに思いを馳せ、いま自分たちはどうあったら良いのかを、改めて考える機会にしたいと思います。そして、その思いを胸に、次へ向けての更なる一歩を踏み出していく日が、きょうであります。
 さて、今から110年前の明治32年に成女は創設され、明治・大正・昭和そして平成と、四つの時代を歩んできたわけです。本学園の輝かしい伝統は110年の歳月を経て、その折々に関係した方々が心を尽くし、力を尽くして築き上げてこられた結果であることは申すまでもありません。そしてこの間に、本学園を巣立った多くの卒業生の思いや歴史を刻み込みながら、建学の精神や創立当初よりの校風は、「成女の心」として脈々と引き継がれております。
 もちろん、成女学園は決して平坦な道をばかりを歩んできたわけではありません。戦前・戦後の激しく揺れ動いた歴史の流れに揉まれながら、数々の試練に耐えてまいりました。そうした苦難や努力があったからこそ、きょうの110周年があるのです。そして、その努力は今後も絶えず続けていかなければなりません。
 折しも、今年の記念祭のテーマは“縁(えにし)”と決まりました。まさしく縁あって、平成21年、2009年というときに、この伝統ある成女学園に関わる者として私たち全員にとっての果たすべき務めがあります。それは、本学園が110年間刻んできた歴史の重みを改めて噛み締め、これまで成女の発展に力を尽くされた多くの方々のご苦労に感謝するとともに、この素晴らしい伝統をしっかりと受け継ぐことです。さらに、10年、20年、そして100年の歳月を見据えて、より素晴らしい伝統を築き上げていくために、それぞれの立場で努力したいと思います。

〔学校長〕
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